バス事業は小泉政権での規制緩和により貸切やツアーバスを含む都市間路線への新規参入が相次ぎ、現在はインバウンドによる需要が旺盛ではあるものの、値引きを含む違法な運賃も多々あるため捌けるだけ捌こうとドライバーに負担をかけている中小貸切事業者も少なくない。
また一般のバス路線は運行するための設備投資の問題から新規参入は殆どなく、元々路線バスを運行している会社はこれまで収益の柱であった貸切や長距離路線に新規参入が相次ぎ、赤字が拡大して公費補助が増え続けるというジレンマに陥っている。
格安で請け負う中小の貸切事業者は、人材不足で経験の乏しいドライバーをまともな教育もせずに酷使させるなど労務環境の悪さが目立つ。
また中古車しか購入できない状況が多く、中古でも10~15年落ちならまだ良いが、酷い場合は20年を超えた車を購入してフル稼働させるため、重大な故障や事故が相次いでいるのだ。
20年超えの車があるのは仕方ないとしても、その年式ばかりを第一線として使うのは非常に危険と言わざるを得ない。
労務面も当然だが、車両でもあまりに老朽化の酷い場合も業務改善命令を出し、それでも改善できない場合は退場処分も必要なのではないだろうか。
また赤字バス路線にしても公費を使って空気輸送を守るのには限度があり、乗合タクシーやライドシェアなどの取り組みは進みつつあるが、例えば定期配送の車への混乗など、地域に合った足の確保を広い視点で認めていく方向が欠かせなくなるだろう。
また複数社による共同運行の多い都市間路線であっても、途中の区間で乗降可能として一般路線の救済をし、空気輸送による赤字垂れ流しを防いでいく事も重要になるのではないだろうか。